校長のことば

令和元年度 卒業式式辞

 本日、保護者の皆様にお子様の晴れ姿を見せることが出来なかったことは、私達職員にとりましても断腸の思いです。このような社会情勢であるため、ご理解いただければ幸いです。

 また三年間川口東高校の教育活動に対して、ご支援とご協力をいただきましたこと深く感謝申し上げます。

 

令和元年度 第四十回卒業証書授与式 式辞

 

式辞

 今年は春の訪れが早く、桜の蕾も大きく膨らみ始め、間もなく美しい花を咲かせようとしています。

 ただ今、卒業証書を授与いたしました三百八名の卒業生の皆さんご卒業おめでとうございます。

 本来であれば、多くの来賓の皆様や、保護者の皆様、そして在校生の出席のもと、第四十回卒業証書授与式が挙行されるはずでした。

 しかし、新型コロナウイルスが世界各地に急速に広がり、ここ埼玉県にも感染者が出るなど、予断を許さない状況です。そんな中、皆さんの健康と安全を第一に考えて、卒業式の規模を縮小し、このような形での開催となり皆さんには、大変申し訳なく思っています。

 規模は縮小されましたが、皆さんへの思いはこの会場いっぱいに詰め込まれています。どのように、皆さんを送り出そうか、一人一人の気持ちを考えながら、三学年の先生方を中心に何度も話し合い、教職員全員でこの会場を作りました。

今回のように、何が起こるかわからない時代に、歩みだそうとしている皆さんは、「確かな自分」というものを持たなければなりません。「確かな自分」とは、その場その場の雰囲気に流されることなく、自分の判断と責任において、適切な行動をとれる自分のことです。他人の意見を真剣に受け止めながらも、それに流されることなく、自分の知恵をもって正しく判断し、他人を説得しきれるだけの論理をもって、適切に対応する力、もちろんこれは短期間で完成できるものではありません。生涯にわたって培い研ぎ澄まされるべき力です。

 また、これからの時代は、自分一人でできる仕事は限られています。組織の中で仲間と協力して、意見を交わしながら、より良い仕事を成し遂げることが求められています。その際、「確かな自分」というものを持ち、正しい行動をとることができる人は、頼りにされ、重んじられます。

 ここで大切なものは、学歴や財産といったその人にまとわりついている外面的な要素でなく、その人の内部からにじみ出てくる豊かな人間性です。その意味からも、皆さんには生涯にわたって豊かな人間性を培うための、たゆみない努力をしてください。

 結びに、明日から、それぞれの道に向かって歩みだすみなさんは、今日の喜びと初心を忘れず、そして、何よりも、皆さんを陰で支えてくれたご両親やご家族のことを忘れてはなりません。

これらの方々の期待に応えるためにも、皆さんが幸せな人生を送り、社会への貢献を十分に果たすことを期待し、式辞といたします。

 

    令和二年三月十二日

             埼玉県立川口東高等学校長 三ツ井 良文